殺人者のパラドックスは、Netflix(ネットフリックス)で視聴することが可能です。
本記事では、韓国ドラマの中でも注目を集めている作品、「殺人者のパラドックス」に焦点を当てています。
ドラマのストーリーは実在した事件なのか、起こった事件のモデルや話の背後に隠された事実があるとしたら、どこまで実話でいつ頃のことなのか?
「殺人者のパラドックスは実話?モデルや実在した事件を調査!」でまとめてみました。
殺人者のパラドックスは実話?
ドストエフスキーの『罪と罰』をオマージュした本作は、現在の行き過ぎたキャンセルカルチャーにも疑問を投げかける。https://t.co/vAEimIDfHV
— GQ JAPAN (@GQJAPAN) March 2, 2024
「殺人者のパラドックス」は実話を基にしているとの噂が絶えません。
その噂は本当なのでしょうか?
韓国ドラマや映画の中には、韓国の猟奇殺人事件など実話を元にして作られたノンフィクション作品が沢山存在しています。
この「殺人者のパラドックス」もそうなのでしょうか?
結論としては、実話からインスピレーションを得たものではなく、人気のウェブ漫画サイトの「殺人おもちゃ」という漫画が原作となり、映画化されたものです。
では原作の「殺人おもちゃ」は実話なのか?という点ですが、原作漫画についても実話という情報はありません。
タイトル違いで実話と勘違いされている?
もしかしたら「殺人」が含まれる、韓国ドラマや映画と間違えて、実話と勘違いされているのでしょうか?
韓国のドラマや映画で「殺人」という言葉が使われた作品を調べてみました。
- タイトル:「殺人の追憶」
このサスペンス映画は、2003年に公開されました。
物語は、1980年代後半の軍事政権下で発生した華城連続殺人事件を巡る刑事たちの姿を描いています。 - タイトル:「カエル少年失踪殺人事件」
この作品は、小学生5人が「カエルを捕まえに行く」と言って出かけた後、突然行方不明になり、11年後に白骨死体が発見されたという衝撃の実話を基にしています。 - タイトル:「殺人の告白」
この作品は、猟奇殺人事件をベースにしています。
予想外の展開に驚かされる、韓国で大ヒットを記録したサスペンス映画です。 - タイトル:「暗数殺人」
このクライム・サスペンス作品では、殺人容疑者と刑事が心理戦を繰り広げ、容疑者の巧妙な言葉に刑事が振り回される緊迫感あふれる展開が描かれています。
殺人者のパラドックスのモデルや実在した事件を調査!
❮殺人者のパラドックス❯ 運が強すぎる連続殺人犯と勘が良すぎる刑事が繰り広げる鬼ごっこ。
彩度高めの画とズームを活用したカメラ回しで、視覚的好奇心を擽ってくるところが映画っぽい。衝動的な犯行シーンがグロいんやけど、前述の通り演出されることで逆にチープで、より悪趣味。かなり好みです。 pic.twitter.com/p4xMoiLUGO— 瓶底 (@pppxyzzz_) February 22, 2024
上記の通り「殺人者のパラドックス」は実話を元にした作品ではなかったので、モデルやいつ頃の話かという観点からも深掘りができませんでした。
代わりに、この作品からのメッセージを深掘りしてみたいと思います。
この作品はフィクションですが、現代社会への課題や善か悪か?という、作者からの問いかけや伝えたいことが描写されていると感じます。
韓国は伝統文化や家族や風習を大切にする一方で、社会は急速な変化を経験しており、デジタル社会の発展、ジェネレーションギャップ、家族構造の変化などが議論の焦点となってきています。
「殺人者のパラドックス」の原題のハングルは「살인자 ㅇ난감」で、いくつかの読み方があります。
直訳すると「殺人者 ㅇナンガム」となり、ナンガムは漢字で『難堪』と書き、困惑を意味します。
では、「殺人者ㅇ困惑」とは一体何を意味するのでしょう?
また、殺人者とナンガムの間にあるㅇは何を表しているのでしょうか?
作品の中で、平凡な大学生イ・タンを追い続ける刑事の名前はチャン・ナンガムです。
この刑事の名前チャン・ナンガムは、韓国語を勉強した方ならピンとくるかもしれませんが、장난감となり、おもちゃという意味になります。
そして、真ん中のㅇについてですが、原作者はどのように読んでも正解だと言っています。
その原作者は、ㅇはイウンを表すと言っています。
つまり、殺人者イウンナンガム=「殺人者はナンガム」と読むということです。
うーん、ハングルの話はわかりづらいですね。
ただ、この多様性の時代に、このタイトルをどう取るか?という点はその人次第で、ということは理解できます。
次に邦題で考えてみましょう。
邦題は、英語の題名「A Killer Paradox」からきているようです。
パラドックスとは、一般的には正しいと考えられていることに反する主張や事態を指します。
一般的な「殺人者=悪人」とされている中で「殺人者のパラドックス」では、なぜか「殺人者=善人」とされることがあります。
このドラマでは、殺人者であるイ・タンがどのように扱われるのか、少しネタバレになりますが、その扱いがパラドックスと言えるでしょう。
世直しヒーローであるイ・タンを追いかける刑事チャン・ナンガムの物語は、衝撃的なラストを迎えます。
その瞬間、一般的な「殺人者=悪人」という常識が崩れ、まさにパラドックスを体感します。
しかし、悪人は悪人であり、罪深い存在であることは間違いありません。
正義とは何か、殺人者に正義は存在するのか?このドラマを通じて考えさせられることでしょう。
ポスターには、「神が宿った英雄か、審判を受ける悪人か」と書かれています。
イ・タンが殺した被害者達は、なぜイ・タンによって殺されなければならなかったのか・・・
まだご覧になっていない方は、それらを想像しながらぜひご覧ください。
まとめ
今回は「殺人者のパラドックスは実話?モデルや実在した事件を調査!」と題し、調査を進めましたが、結論は実在した事件ではありませんでした。
ただ現代の韓国社会の現実を舞台に「殺人者のパラドックス」から考えさせられる点がありました。
主役のイ・タンが悪人を見分ける特殊能力を持つという点は、ノンフィクションでは考えにくい設定でしたが、世直しヒーローとして殺人を重ねていくという行為からは、作者が視聴者に「殺人=悪人」なのか?と聞かれている気がしました。
また作品中に「罪と罰」の本が出てきます。
残念ながら私は「罪と罰」を読んだことがなく、ドラマを見終えてもあの本の存在がわからなかったです。
何かメッセージが込められているはずですよね。
この後、紐解きたいと思います。
ということで「殺人者のパラドックスは実話?モデルや実在した事件を調査!」の結論は「実話ではない」という調査結果でした。
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